新技術開発助成

第94回新技術開発-08

ハイブリッドニッケル-水素蓄電池モジュールの開発

技 術 開 発
契 約 者
エクセルギー・パワー・システムズ株式会社
代表取締役 堤 香津雄
所 在 地
東京都目黒区
技 術
所 有 者
エクセルギー・パワー・システムズ株式会社
技 術
開 発 者
上記技術開発契約者に同じ

技術開発内容

  風力や太陽光等の再生可能エネルギーの大量導入に伴い、系統の不安定化が顕在化しつつある。系統の変動を緩和させる手段として大型蓄電池の導入が検討されており、その市場規模は今後20年間で70兆円になると予想されている。
 本技術の特徴は、部分的に撥水処理を施した負極によって電解液とガス反応を両立させ、ニッケル水素電池とニッケル水素ガス電池のハイブリッド化を実現した点である。これにより、高コストの大きな要因であった負極活物質(水素吸蔵合金)量を大幅に減らし、出力コストを低減すると共に、電池内部を中圧(〜5MPa)の水素雰囲気にして負極の酸化を抑制することで耐久性を高めている。その結果、15分の連続充放電と20年以上の耐久性を、揚水発電並みの出力コストで実現する事が可能となる。
 本技術開発により、風力や太陽光等の再生可能エネルギーの不安定な出力を平準化可能な蓄電システムを高耐久性、低出力コストで実現する事が可能となる。これにより再生可能エネルギーの普及を加速させて、CO2排出量の大幅な削減が可能となる。また蓄電池による出力平準化が可能となれば、火力発電による出力調整が不要となり、火力発電所の発電効率を高くする事も可能となる。

図