新技術開発助成

助成テーマ完了認定企業紹介 011

第82回 平成20年度第2次助成テーマ

完了認定 平成22年4月
代表取締役 王 波
代表取締役
王 波
企業名 つくばテクノロジー株式会社
会社概要 設立 :2005年7月
資本金 :10,000千円
従業員 :6人
事業内容 非破壊検査機器、画像処理装置、電子計測機器および関連ソフトウェアの研究開発・製造・販売
助成テーマ名 レーザー超音波可視化非破壊検査装置の開発

開発技術の概要

 本技術開発では、パルスレーザーを被検査体上で非接触高速走査し、各レーザー照射点から発生する超音波を検出・画像処理することにより超音波が伝わる様子を動画映像として可視化する装置を開発しました。

 原子力発電施設、航空機、化学プラントなどの構造物では、それらを構成している配管などの高経年化部材を迅速・簡単に非破壊検査できる手法の開発が強く求められています。パルスエコー法に代表される従来の超音波探傷法は、信号波形の中に隠された欠陥エコーを検出評価するのに高度の専門性を要求されますが、本開発技術は超音波伝搬の可視化により、欠陥からの反射波を容易に識別することができますので、検査を専門としない人にも分かりやすい探傷法を提供することができます。また、非接触走査なので、広範囲を迅速に検査でき、かつ、曲面部や段差部、狭あい部などの複雑形状部も容易に検査できます。

 工業プラントや社会インフラなど老朽化した構造物における欠陥の早期発見は、重大な事故を未然に防ぎ、安全安心な社会を実現する上で、重要な課題となっています。本技術は、こうした課題に対して1つのソリューションを与えるものです。図1、2、3、4、5はそれぞれ装置原理図、試作機写真、内面傷を有するアルミ管試験片、その最大振幅図および可視化映像です。


図1、図2
図3
図4

図5

今後の計画

 本装置は、検査速度向上(検査時間の短縮化)、小型化・軽量化などの改良を加えて、販売を開始したところです。これからは、受信側も非接触にして、さらなる検査の高精度化と簡便化を図り、超音波可視化の応用分野を広げるための研究開発を進めて行きます。

企業からのお願い

 本装置は、配管の検査だけではなく、部品内部の欠陥検査、溶接部の検査、複合材の剥離・亀裂などの検査の他に、波動伝搬メカニズムの解明、超音波探触子の性能評価および材料評価など幅広い分野に応用できます。これらを対象とした簡単かつ迅速な検査・作業をお考えの場合は、是非本装置の採用をご検討ください。また、本装置による欠陥サンプルの検査をご希望の方はご相談ください。

問い合わせ先 E-Mail:office@tsukubatech.co.jp
TEL:029-825-7777
FAX:029-886-5528
URL:http://www.tsukubatech.co.jp