復興支援新技術開発助成

復興支援新技術開発-04

多視点立体画像に適した差動伝送方式による立体内視鏡の開発

技 術 開 発
契 約 者
株式会社 金子製作所
代表取締役   金子 晴房
所 在 地
埼玉県さいたま市
技   術
所 有 者
上記技術開発契約者に同じ
技   術
開 発 者
株式会社 金子製作所
生産技術課長   長谷川 哲史

【技術開発内容】

 3次構造の高度化によって航空機のエンジンの部品など工業製品の内視鏡を使った立体計測が必要となっている。また、人体における内視鏡による立体計測の需要が日々高まっている。しかしながら、コストが高く、製造現場や地方の病院での使用が制限されている。
 立体画像を構成する上で必要な奥行きデータを取得するには、左右2視点からの画像データの取得が必要である。本開発では、これらのデータをMIPIによる伝送回路が組み込まれたCMOSセンサーを2個用いて取得する方式を導入する。その際、この2個のセンサーを直径12mm程度の領域内に収納された内視鏡ユニット及び、そこから得た電気信号をコンピュータヘ伝送するまでの電気回路ユニットを設計製作し、共同研究先である中央大学にて開発された内視鏡システムに適したデータ伝送方式による立体内視鏡の実現を図る。特に、伝送系の工夫により従来の2分の1以下の低価格化を実現し、市場の拡大を目指す。
 本開発による立体内視鏡ユニットと立体視画像出力システムにより、医療系や工業系における孔内部検査において平面的な検査では認知不可能、あるいは一般的な立体内視鏡では見落としやすい不具合箇所等を、立体視用メガネを使用しない裸眼にて多くの人が各視点からモニターを通して立体画像の認識が可能となる立体内視鏡システムにより、既存の内視鏡に比べ更に不具合箇所に対して高い検知能力を持つシステムを実現する。

図