市村アイデア賞

市村アイデア優秀賞

雨音伝達機

受賞者 中井 遥
学校・クラブ 愛知県 刈谷市立雁が音中学校3年

図

【このアイデアを思いついたヒント】

曇りの日に洗濯物をベランダに干していたときに、ポツポツとにわか雨が降ってきました。しかし、部屋の中にいた母は気付かずに、洗濯物がぬれてしまいました。そんなことが度々あったので、私は母が困らないように、小さな雨の音でも、すぐに気付くことができるものができないかと思ったからです。お母さんが安心して洗濯物を干せるようにするためには、天気予報だけでなく、実際に雨を知らせる物が必要だと思ったからです。

【上の図の説明】

(1) 空のアルミ缶をアルミ製トレーの上に、開け口側を下向きにして並べます。
こうすることで、アルミ缶のバランスが悪くなり、雨がアルミ缶に当たると、揺れやすくなり、となりの缶と当たり合い、「カシャ」「カシャ」と音が発生します。
(2) アルミ製トレーをアルミ製ロートで受け、さらにスチール製フレキシブルパイプをつなぎ、「カシャ」「カシャ」という音を室内まで運ぶためにパイプを引き込みます。
※アルミ製トレーには穴が開いていて、雨がたまらないようになっています。
(3) パイプの先にアルミ製ロートをつないで、「カシャ」「カシャ」という音を大きく、響きやすくして、室内にいても雨が降り出したことを察知できるようになっています。

【審査委員評】

実際の雨降りの様子を家の中にいる人に伝えることで、洗濯物の取り込むタイミングを逃さない実用的な作品です。空のアルミ缶を下向きにトレーの中に複数並べ、アルミ缶の底に当たった雨粒が缶を揺らして発生する音をスチール製パイプとアルミ製ロートを組み合わせて室内に伝達する仕組を使っています。トレーに穴を開けることで雨がたまらないようにしたこと、金属製パイプで音の伝達効率を落とさないようにしたことなど、完成度の高いアイデアになっていることに感心しました。風の様子の伝達にも応用できるアイデアでもあると思います。