科学技術館 館長賞
かんたんハイブリッドカーモデル
受賞者 |
市毛 貴大 |
学校・クラブ |
千葉県 千葉市立千城台西中学校3年 |
【このアイデアを思いついたヒント】 |
AC 延長コードの表示LED の手前に回転する扇風機の羽根を置いた時、回転速度によってLED の光が点滅して見える様子が変化することに気づきました。この現象は、LED が1 秒間に50 回点滅しているためで、この点滅と回転する羽根の隙間のタイミングが合う時が一番明るく見え、タイミングがずれると暗くなるのでした。この羽根越しの光をモーターに動力として与えると、この変化でモーターの回転制御ができると思いました。この簡単なしくみを利用して、仮想エンジン(モーターA)にモーターB を同期させるハイブリッドカーモデルを作りました。
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【上の図の説明】 |
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光が入るとオンになる光スイッチをモーターB に接続し、円盤AとBの切り欠きを光が通過した時にモーターB が動きます。 |
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回転中の光スイッチは、1 秒間に300 回以上のオンオフを繰り返します。オフになるのはとても短い時間だけなので、モーターB は止まらずに回り続けます。ここで、オフに対してオンになっている時間の割合が大きいほどモーターは速く回ります。 |
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AとBがほぼ同じ回転数になった時に、(1) (2) (3) の繰り返しで、モーターB はモーターA と同じ回転速度に制御(同期)されます。 |
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同期中は、モーターA の回転速度をアクセルで変化させると、同期をしたままモーターB の回転速度も変化します。 |
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この制御方法は、2個の円盤越しに変化する光の信号が、そのまま制御信号になる画期的な方法です。 |
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【審査委員評】 |
扇風機の回転する羽根越しにLEDの光を見て、回転速度によってその点滅する様子が変化することに気がついたのは、とてもすばらしいことだと思います。しかもこの羽根の回転数と透過する光の強度の関連性をハイブリッドカーモデルに応用して、簡単な方法でモーターの制御ができるようにした着眼点がすばらしいですね。世の中の技術はどんどん複雑になっていきますが、こういった気づきとアイデアでシンプルだけど役に立つものを作り出すことはとても大切になっていくと思います。
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