市村アイデア記念賞6
擬体非常口
ドアバージョン
受賞者 | 羽島 大貴 |
学校・クラブ | 東京都 広尾学園 中学3年 |

【このアイデアを思いついたヒント】 |
地震や火事、水害などで避難する時、必要なものをすぐ取り出せないと意味がない。しかし、平常時には置き場所に困る。そこで非常時に必要なものを身近なインテリアに擬体させることを思いついた。しかも避難経路上に、使い勝手よく設置するようにこだわった。地震で家の中のドアがゆがんで開かなくなり、部屋に閉じこめられたという報道をヒントにした。ぼくが避難所に行くとしたら持っていきたい断熱性あるウレタンマットを部屋のドアをくり抜いてそこにはめこんでおけば、ドアがゆがんだときも、ウレタンマットならクッション性があるので簡単にドアから外せて、そのすき間から避難できるのではないかと考えてみた。 |
【上の図の説明】 |
普通のドアに見えるが、実は中央にはウレタンボードがはまっている。 ドアが開かなくなったときは、ボードならクッション性があるので簡単に外せるので脱出口とする。外したボードは落下物から頭を守ったり、避難所で敷物・布団として使ったり、担架にしたり、津波洪水時に浮き具ボートにしたり、防火加工してあるので火事のときは盾にもなる。断熱やクッション性があるので色々使える。 平常時にも部屋の断熱に役立つ。いつも目にする場所でしかも、避難の時にも通る場所にあるので探したりすることもなく素早く持っていける。いつも目にすることで防災意識も高める。 ぼくは、はじめ非常用のウレタンボードをベッドの下に入れておこうと思っていたが、それでは取り出すのに大変だと思ったので、邪魔にならず、置き場所を忘れないという条件で部屋のドアにうめこんだ。玄関のドアではない。 |
【審査委員評】 |
地震、噴火などの天災が続いています。災害が起こった場合に備える防災用品はホームセンターでも売られていますが、大きな防災用品は、普段の生活では置く場所に困りますし、いざという時にすばやく取り出せないのでは役に立ちません。このアイデアは普段出入り口として使うドアに着目し、耐火性と断熱性を備えた、取り外し可能なウレタンボードをドアの内側にはめ込んだ構造になっています。地震などでドアが変形する可能性にも配慮し、緊急時にすぐに使える点、柔らかい素材を色々な目的で使える事など、素晴らしいアイデアになっています。 |