市村アイデア賞

文部科学大臣賞

ろう者のための振動ピアノ

受賞者 森田 湊
学校・クラブ 奈良県 奈良女子大学附属中等教育学校 3年

図

【このアイデアを思いついたヒント】

僕の中学校では毎年学園祭が行われます。その学園祭では奈良県立ろう学校の方たちが来てくれます。そこで耳が聞こえない人の大変さを知りました。
僕はピアノを4才のころから習っていて、ピアノが好きです。
だから耳が聞こえない人でも音を感じ取ることのできるピアノを作ろうと思い、実際にろう学校に行ってどのような機能が欲しいかを聞いたり、作ったピアノをろう学校に持っていって使ってみた感想を聞いたりしました。

【上の図の説明】

音のかわりに振動をつけて耳が聞こえなくても聞こえるようにする“ピアノ”なので音階に合わせて周波数を変えて振動させるのをがんばった。その周波数を変えるのにプログラムをかくのがとても大変だった。
<説明>
Arduino megaという基板にプログラムをかきこめます。タッチセンサーに触れると、センサーが反応し、振動モーターが動きます。その振動モーターの周波数や振動の強さを変えることで、ピアノの音階と同じような振動を作ることができます。演奏者はこれを使って弾くと、指先に振動が走って、音階を感じ取ることができます。

【審査委員評】

文部科学大臣賞受賞おめでとうございます。とても素晴らしいアイデアに感動しました。またアイデアを形にするまでの道のりも大変すばらしかったです。①困りごとが起きている現場に直接触れて課題を発見する、②そこで困っている方に直接ヒアリングをしながら必要な機能は何なのかリサーチを行う、③作ったものを実際に試してもらってフィードバックをする、という一連の流れはイノベーションにおいてとても大事なことですが大人でもなかなかできるものではありません。今後も是非このアイデアを進化させて耳が不自由な方が音楽を楽しむことができる社会の実現を目指してほしいです。そしてこれからも様々なことを経験して、そこで見たこと、知ることができたこと、体験できたことから課題を発見し、どんどんイノベーションを起こしてください!!