第53回 市村地球環境学術賞 貢献賞 -01
未利用熱を極限まで削減する高耐熱・高強度セラミックス断熱材
技術研究者 | 国立研究開発法人 産業技術総合研究所 材料・化学領域 マルチマテリアル研究部門 主任研究員 福島 学 |
技術研究者 | 同研究所 同領域 同研究部門 研究部門長 吉澤 友一 |
推 薦 | 国立研究開発法人 産業技術総合研究所 |
研究業績の概要 |
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セメント・ガラス・セラミックス産業において、800℃以上の高温で使用される焼成炉(バッチ炉)に投入される熱エネルギーのうち、製品加熱に用いられるエネルギーは1〜数%程度で、残りは使用されない熱(未利用熱)として廃棄されている。この分野で重要な役割を果たすセラミックス断熱材は繊維質断熱材と各種レンガが挙げられるが、前者は低強度で飛散しやすく発がん性も指摘され、後者は気孔率を最大70%程度までしか増大できず、製造時の大量の炭酸ガス放出も課題となっていた。我々はこの解決のため、高断熱性・高耐熱性・高強度を実現する断熱材の先進製造プロセス技術であるゲル化凍結法を開発し、実用化に至るまでの一連研究を成し遂げた。 |