ハイブリッド化、電動化に伴い、自動車に搭載されるセンサーなどの電子部品が増加し、高信頼性を持つ自動はんだ付技術のニーズが高まっている。本新技術開発は、はんだ付の溶融工程(スリーブ下降(位置合わせ)、はんだ片投入、はんだ片溶融、はんだ付完了)が自動化されたポイントはんだ付システムにおいて、どの溶融工程にあるか検出するとともに、その状態を解析する新手法を駆使して、はんだ付の信頼性を一層高めるシステムの構築に関わるものである。
本新技術開発は、糸はんだを繰り出し、定寸切断されたはんだ片をセラミック・スリーブ内に投入し、ヒータで加熱・溶融させる自動化ポイントはんだ付工法(SMART SHOT)において、スリーブ内に供給する窒素ガスの圧力変動により、はんだ付の溶融工程の検出・把握ができる新たな知見(図1)を応用するものである。さらに、その圧力変動をより詳細に解析することによって、はんだ付の状態を把握し、はんだ付の不良検出を行うとともに、それを溶融工程の条件にフィードバックすることで、一層高い信頼性を実現するロボットはんだ付システムの開発を目指す(図2)。
自動車の電動化や制御技術の進展に伴い、センサー基板やECU基板に対して、一層高信頼性を有する自動はんだ付のニーズが量産レベルで高まる中、本新技術開発により完成する新しいロボットはんだ付システムは、当該業界への貢献のみならず産業全般への波及効果が期待される。
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