新技術開発助成

第100回新技術開発-04

部分放電の発生位置を効率よく特定し得る計測機器の技術開発

技 術 開 発
契 約 者
ホッコー株式会社
代表取締役 谷口 修二
所 在 地
愛知県春日井市
技   術
所 有 者
三井造船株式会社、中部電力株式会社
技   術
開 発 者
ホッコー株式会社 産学連携事業開発
部長 田中 洋佑

技術開発内容

 我が国の電力供給に使用されている配電柱は全国で3,500万本以上あり、年間1万件以上の供給支障、事故が発生している。電力供給・メンテナンス産業から、それらのトラブル対応を事前に回避するための、初期劣化時にその位置を簡便に特定できる計測機器の開発が望まれている。
 本申請の技術開発は、配電柱の碍子や開閉器等の経時劣化/外傷的損傷等により生じた部分放電の電磁波を検出して位置を特定する、ハンディタイプの計測機器(仮称:電波カメラ)に関するものである。特徴は、劣化で発生する電磁波の検出漏れを解消する為の狭帯域デュアルバンドアンテナ技術と、従来は検出できなかったバースト性ノイズを受信する為の高速AGC技術とで検出性能をアップし、3本のアンテナ間の受信電波の位相差を用いた位置特定アルゴリズムを実装して解析用のPCなどを用いずにLCDディスプレイ上に位置を表示する。以上の新規技術で、従来の超音波式や電波測定方式に対して操作性、即時性などを大幅に改善する。
 近年、世の中で話題になっている橋梁点検の配電柱版である。年間7万本も増え続けている配電柱等の社会インフラの保全に関わる技術であり、実現できれば社会的貢献も大きい。

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