破壊現象やレーザー加工の微細観察、 蛍光の減衰特性の計測による細胞内環境の観察(FLIM:Fluorescence Lifetime Imaging Microscopy)等の極短時間領域の現象やメカニズムを解明するための、計測技術に関する技術開発・製品化開発である。高速度カメラが発展してきたが、近年、従来の性能を超えるスペックへのニーズが高まっている。そこで本開発では、10nsec(1億枚/秒超クラス)の超高速に加えて、高感度、 高分解能マルチフレーミングを同時に実現するカメラを実用化することを目的としている。
コアとなる裏面照射マルチ電荷収集ゲートイメージセンサ技術で基本機能(超高速、高感度、高分解能マルチフレーミング)を実現するが、実用化のためには、イメージセンサを冷却するための特殊なパッケージ技術と照明システムとカメラシステムの一体化技術の開発が欠かせない。平行して高精細な画像を得るためのセンサの解析と画像改善アルゴリズムの検討も行う。
先に述べた用途以外でも、機械や電気産業等の分野、例えばインクジェットノズルからの噴射の初期過程、自動車のスパーク発火の初期過程、超短パルスレーザーの照射で発生するイオンプリュームなど、様々な領域での活用が期待される。
|