新技術開発助成

第102回新技術開発-03

非接触電力伝送技術を用いた実験動物生体情報取得システム

技 術 開 発
契 約 者
光電子株式会社
代表取締役 佐々木 秀
所 在 地
宮城県大崎市
技   術
所 有 者
光電子株式会社
技   術
開 発 者
光電子株式会社 品質保証部
取締役 品質保証部長 湯山昭房

技術開発内容

 実験動物は、生物学的基礎研究をはじめ、人のための医療・獣医学の研究実験および薬品等の品質試験または毒性検査評価等に使用されている。マウスは年間、日本で423万匹、欧州で712万匹が使用されている(2010年)。マウスやラットの小動物を使った実験が日常的に行われている先端医療技術開発・新薬開発の現場において、開発の効果検証のため各種の生体情報データを収集しており、データ収集の効率化が強く求められている。
 本技術開発では、市場の要求に応えるべく、マウスのような小動物でも体内埋め込み型で使用できる小型軽量のセンサーカプセルと送電ステーションの開発試作を実施する。このカプセルは、活発に動作する実験小動物の姿勢に関わらず短時間間隔で繰返しのリアルタイムモニタに十分な電力を得ることができる特許新規受電コイルを内蔵し、ひとつのケージの中に複数匹を収容しても同時にモニタ可能とする。類似の製品は米国等で上市されているものの、リアルタイムモニタを実現するには、電池内蔵のカプセルでは計測期間の制限の発生や非接触給電でも生体悪影響懸念による供給電力制限からモニタ周期や同時飼育頭数の制限につながっており、計測システムの普及の障害になっていた。
 本開発による小型高性能な生体情報のモニタリング装置の実現により、動物実験の効率化が図られると共に普及範囲の拡大による、新薬開発期間の短縮と開発コストの低減が期待できる。


図