新技術開発助成

第102回新技術開発-05

病状確定診断装置および1細胞計測技術を礎とした検出システム

技 術 開 発
契 約 者
ヨダカ技研株式会社
代表取締役 平藤 衛
所 在 地
神奈川県川崎市
技   術
所 有 者
ヨダカ技研株式会社
技   術
開 発 者
上記技術開発契約者に同じ

技術開発内容

 画像診断装置や遺伝子検査の発展により近年、病気の診断技術は格段に進歩したとされるが、クリニック等の一般医療現場における確定診断は容易ではない。例えば風邪様症状の迅速診断や、はしか・風疹などの免疫保持状況の「その場」確認は引き続きの課題である。本技術開発では、これら課題を解決する病状確定診断装置の開発を目指すものである。
 本開発者は顕微鏡観察下に特定の一細胞を正確にピックアップし、全自動でハンドリングする技術、ならびに一細胞が分泌するタンパク質をリアルタイムで可視化・定量する広域導波路技術を確立しており、これらをもって大学や国立研究機関の先端研究に貢献してきた実績がある。それらを基礎に、診断に不可欠なモノクローナル抗体を生産するハイブリドーマの選択を、従来法より迅速かつ安価に(40日を2日で、200万円を10万円で)行う自動システム、得られる抗体を最大1000スポットの規模でアレイ化し、感染症・急性病状マーカー・アレルギー・免疫保持状態について、一枚のデバイスをもって一回の検査で判定する診断装置の開発を目的としている。一細胞ピックアップに必要な超微少液量ポンプの特許を有し、細胞の自動搬送システムについて特許を出願しており、これら独自技術の実用化が眼目である。
 従来では1検査キットで1種類、もしくは数種類程度の病状を判定することしかできなかったものが、本装置開発により数十〜1000種類の病気に関する原因を見つけることが可能になり、軽微な病気から急性疾患時の迅速判定まで多方面での応用が可能になると期待される。

図

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