新技術開発助成

第104回新技術開発-01

燃料電池材料開発に有用な単セル発電試験装置

技 術 開 発
契 約 者
株式会社 つくば燃料電池研究所
代表取締役 岡田 達弘
所 在 地
茨城県土浦市
技   術
所 有 者
株式会社 つくば燃料電池研究所
技   術
開 発 者
上記開発契約者に同じ

技術開発内容

 燃料電池の開発には、セパレータと電極のサイズや構造、触媒の選択とコート、高分子電解膜との圧着など多くの作業を要する。今後、一層ニーズの高まる燃料電池の改良と普及において、特にその性能を大きく左右する材料開発がキーとなるが、貴重な材料を必要最低限に抑え、燃料電池の基本性能試験を簡易に行うためのシステム開発が重要となる。本新技術開発は、こうした燃料電池材料開発を加速するための「単セル発電試験装置」に関わるものである。
 具体的には、燃料電池のコアとなるセパレータ+カーボン多孔質体+高分子電解膜+電極触媒等からなる単セル:小型MEA(メンブレン・エレクトロード・アセンブリ)の性能評価システムに関わる。図1に、開発する燃料電池材料開発用単セル試験システムの構成を示す。特に、MEAを従来に比べ小型化し試験に必要とされる材料を低減させ、更に構成部材の圧着をホットプレスと一体化させて行う機構を採用、図2に示すオリジナル設計に基づくカセット式ガス流路、ならびに小型加湿器、小型水素発生器などの各要素技術を組み合わせて当該システムを構築する。
 各部の工夫を通して、単セルの小型化によって生じるデメリットを克服し、試験用燃料電池単セル構成にかかる一連の作業を簡素化できる本試験装置の開発によって、燃料電池材料開発に携わる技術者、研究者をバックアップし、当該業界に大いに貢献することが期待される。ひいては、燃料電池の一層の改良と普及に貢献することとなり、地球環境保護への貢献が期待される。

図

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