水処理産業や産業用ミキサーなどにおける混合、攪拌、曝気等を行う攪拌装置に関するものである。中でも、閉鎖型の湖沼、都市公園の池などの環境浄化の目的で水を攪拌する波動流攪拌機を提供するものである。今回は、攪拌翼をより軽量に精度良く製造すると共に、湖沼に浮かせる、湖沼中に浸漬する、ソーラーセルを設置し、自立で攪拌するなどの試作開発を行う。
ツーサークルローラーを利用した撹拌機(図1)は従来から知られていたが、駆動部の耐久性に問題があり、日本市場では衰退していた。今回は、耐久性を向上するため、ツーサークルローラーの駆動機構として、2つの駆動軸を間欠的に駆動するため、駆動歯車と連動するツーサークルローラーに連結する歯車を180度中70度欠歯とする構造(図2)を開発した。当該駆動機構については、海外を含め特許を取得している。また、攪拌翼の平面展開図を用いてステンレス板での攪拌翼の作成を進め、攪拌翼を軽量化して、省エネ化を図る。
従来から使われているスクリュー式、パドル式に比べ、消費電力も格段に低減され、遠方への高い送水能力を生かし、湖沼、池、堀などでの閉鎖水域の水質改善、汚水処理分野での水質改善などの市場に適用が見込まれる。すでに、4年間の稼働試験も問題なく続けており、これらの用途での、長期の使用に耐えられることは、市場での展開にも有利に働くと見込まれる。
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