新技術開発助成

第112回新技術開発-01

温度特性付ツインチャート高精度 MTF 測定機の開発

技 術 開 発
契 約 者
株式会社エーティーエー
代表取締役 山岸 栄
所 在 地
埼玉県日高市
技   術
所 有 者
株式会社エーティーエー/東明技研株式会社
技   術
開 発 者
株式会社エーティーエー
専務取締役 高橋 秀典

技術開発内容

 WHOによると毎年100万人を超える人が交通事故で亡くなっており、世界的に自動運転化が加速している。自動運転に車載カメラは無くてはならない製品だが、更なる安全のためには、耐環境特性向上と高解像度化が必須である。そして、この耐環境性向上、高解像度化された車載カメラ等のレンズ特性を測定可能な装置を開発することが狙いである。
 本技術開発の測定機は、車載カメラレンズを広範囲な測定温度で、MTF(Modulation Transfer Function、解像度を示す指標)とフランジバック変動(レンズのピント位置を示す指標)を高精度に測定するものである。従来の測定機に対し、以下3つの特徴を有する。1)ツインチャート方式:被対象レンズ測定用チャートと測定基準用チャートのピント位置を計測し、その差分をとることでフランジバック変動の測定精度を向上。2)恒温槽断熱性能向上:被対象レンズのみを二重窓で構成されるセルで囲うことで温度特性向上。3)長作動距離対物レンズによる正投影光学系採用:長焦点距離対物レンズを用いた正投影光学系採用により、高周波数MTF測定精度を向上。この3つの特徴により、従来機に対し、測定温度上限を+5°C、MTF測定周波数を約3倍、フランジバック変動測定精度を約1/10にそれぞれ向上した。
 本技術開発により、自動運転を進化させ、交通死亡事故が低減することが期待される。

図