新技術開発助成

第114回新技術開発-01

粉体及び高粘度液体/ペーストの秤量装置開発

技 術 開 発
契 約 者
株式会社 AUC
代表取締役 内田 慎一
所 在 地
群馬県安中市
技   術
所 有 者
株式会社 AUC
技   術
開 発 者
株式会社 AUC
部長 榛葉 健

技術開発内容

 食品を始め、サプリメントや医薬品、化粧品など我々が日常的に使用する様々な原材料の定量分析では、その安全性の確保のため、これらのサンプルとなる高粘度液体/ペーストや粉体の高精度な秤量がますます重要となっている。分析対象となるサンプルには多種多様なものがあり、その高精度秤量のみならずコンタミネーションを防ぎ、多数の容器への取り分け作業や調合作業などの分析前処理を自動で行う装置開発は広範な分野においてニーズが高まっている。本新技術開発はこうした背景において、様々な高粘度液体/ペーストや粉体に対して、定量分析に至る高精度秤量ならびに前処理を自動化する独自装置開発に関わる。
 当該開発装置は大まかに高粘度液体/ペースト秤量ユニットと粉体秤量ユニットにより構成される。高粘度液体/ペーストについてはシリンジポンプとエアにより微小量切り離して高精度秤量を可能にする独自技術(図1)を、粉体についてはフィルター付ピペットと二台の電子天秤を連携させた高精度秤量原理(図2)を適用する。さらに容器やシリンジ、ピペットのロボットによる自動交換、超微粒子など秤量が難しい試料の自動打撃、高粘度液体の加熱機能などを統合して新規な装置として完成させる。
 当該開発装置は、食品、医薬品、化粧品を始め、多くの製品の成分分析に高いニーズを有し、製品の安全性を確保するとともに有効成分の検定のためにも必須のものとなる。また当該開発装置により、秤量の高精度化と秤量機能の複合化により、材料ロスや作業ロスを低減させ、消費電力も低減させることで地球温暖化防止へ寄与すると期待される。本技術開発を通して高度な定量分析を中心としたラボオートメーション化につながり、広範な波及効果が期待される。

図