新技術開発助成

第116回新技術開発-09

先端部空間を有するマイクロニードル投薬機器の開発

技 術 開 発
契 約 者
コスメディ製薬株式会社
代表取締役社長 権 英淑
所 在 地
京都府京都市
技   術
所 有 者
コスメディ製薬株式会社
技   術
開 発 者
コスメディ製薬株式会社
研究開発センター長/開発部 部長 山田 幸男

技術開発内容

 マイクロニードル(以下「MN」)は、低侵襲かつ皮内投与可能な新規投薬デバイスとして検討されている。また、皮内投与は、①皮内に免疫細胞が多く存在していることからワクチン投与の効果が極めて高い、 ②薬物が直接血中に注入されないので、薬物の血中濃度の緩やかな上昇が実現できる、といった特徴を有しており、薬物送達法の有力な手段として注目されている。しかしながら、MNをはじめとする皮内投与可能なデバイスは、ミリグラムオーダー以上の高含量薬物を投与することができなかった。
 本技術開発では、3mg以上の薬物を投与できる新規MN投薬機器の開発を目指す。具体的には、直径0.6mmのステージ上に針長さ0.9mmのニードルを中心に、0.9mm未満の複数本の超微細なMNがピラミッド状に直径0.5mmの円状に囲んで配置することで空間を設けたMNデバイス(以下、「空間MN」と言う。)を開発し、その空間に高容量の薬液を搭載する(図1)。また、空間MNを安定して皮膚へ穿刺するため、独自の発想で皮膚を伸長させながら、弱い衝撃力で空間MNを穿刺できるアプリケータ(図2)も開発する。空間MNは、生体安全性が確保されている生分解性ポリマーを用い、量産可能な成形法を検討する。また、高含量薬物を搭載するための空間MNにおける最適なニードルの配置、空間中の薬物が投与時迅速にMNから脱離し皮膚中に移行するようニードルの材質及び表面処理についても検討する。
 本技術により、mg以上の投与量が必要とされるタンパク質系の医薬(ワクチン等)の投与が可能になり、パンデミック時等のワクチンの大規模接種の実現が期待される。また、本技術は、低侵襲で非医療従事者による安定投薬が可能であることから、繰り返し自己投薬する必要のある医薬(肥満症治療薬等)の投与が可能となり、患者のQOL改善に大きく寄与する。

図

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