再生可能エネルギーの利用が求められる中、水力発電は安定した発電が見込めるという長所を持つ。一方、国内農業用水路は総延長40万km、うち基幹的水路約4.5万km(年間発電電力量約57万MWhに相当)で、その多くは未利用のため、これを活用する水力発電が注目される。
本技術は、落差のない既存水路を利用する流水式マイクロ水力発電装置に関わり、ガイドレールに沿ってローラ走行する回転軸のない高効率なコンベア式水車(図1)、水車に取り付けたベアリングローラをスクリュー溝間に挿入する高効率・高耐久のスクリュー増速機(図2)、コギングレス低回転・高出力のコアレス型発電機(図2)の3要素を融合させたところに独創性がある。は当社が長年培ったコア技術『流線型搬送技術』を応用し、は各種水車や既存の水車にも取り付け可能な点に特長がある。3要素を自由自在に組合せて、落差のない既存水路の状況(大きさ、流量、流速)と必要発電量(用途)に適応できる。
本技術の成果によって、電力の地産地消を促し、様々な施設の維持管理費用の低減に役立つ他、クリーンエネルギー活用による社会貢献を通じた地域振興のきっかけ、イルミネーションやモニュメントのライトアップ等のイベント・観光資源、過疎地域の村おこし、災害時の非常電源、電気自動車用バッテリー充電基地への電力供給など、経済性・社会性は高い。
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