3D映画の普及をきっかけに3D対応テレビ・ゲーム機にはじまり、最近では医療用高精細ディスプレイの3D化などアミューズメントから産業分野まで幅広い期待が広がってきているが、解像度が高く、明るく、裸眼で、といった点で未だ市場ニーズに応えられていない。
本技術は200μピッチのレンチキュラーレンズ(図1)を厚さ0.1mmのガラス基板上に作り上げることで明るい高画質裸眼3Dレンズアレイガラスシートを提供する。具体的には、光ナノインプリント技術を使い、ナノ粒子をUV硬化樹脂に分散させ線膨張係数と屈折率を制御したUV硬化材料をレンズターゲット材料とする。そして薄板ガラス基板上(0.1mm厚)に、大気中で高精度な金型によるロール形式でソフト加圧後、UV照射を行うことでUV樹脂を硬化させる(図2)。このようにすることで、熱膨張による変形を抑えたレンズアレイシートを実現する。
超高精細裸眼3Dディスプレイを実現できれば、携帯端末、タブレット端末に搭載することにより「きれい」「感動する」3D映像を提供でき3D映像産業に新しい風を吹かせることができる。更に超高精細3Dディスプレイは医療用ディスプレイとしても期待されており、X線写真を3D表示することにより異常部位の発見率の向上が期待できる。本技術開発により、3Dレンズアレイシートが、性能・品質・コスト面で上記の各種要望に応えられることが期待できる。
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