近年のLED技術の進展、低コスト化は光技術を人々の生活へ深く浸透させる役割を果たしている。このLED応用の光技術は、照明、ディスプレイ分野に限らずアミューズメントからサイネージ、各種インフラでの利用等、より広範な分野への展開が期待されている。
本開発ターゲットはLED応用の建築部材に関するもので、従来にない新たな光応用分野として図1に示すような、住環境における光のカーテンの実現を目指す。
本技術は、LEDを用いて窓を透過する光の透過率を空間選択的に制御する技術であり,従来のマジックミラー構造をヒントに窓内部に導光板を配置した事を特長とする。技術的には、導光板表面に配置したドット構造による光の拡散制御とLEDと導光板とのカップリングの工夫により、均一な拡散反射と内部のセキュリティに配慮した選択的な分光反射制御を実現している。本技術の基本構造を図2に示す。印刷による拡散層は大型な基材での均一拡散を低コストで実現し、導光板と光源とのカップリングの工夫により空間選択的な発光を実現する。
このように選択的に発光する窓は,ショーウインドウ,ホテル等の建築物に光によるインパクトを与え,その広告効果は高い。近年町並みを光のイルミネーションで覆うようなプロジェクトが数多く展開されているが、今後このような新規の建築材料が多くのインフラに展開され,様々な光環境が人々の生活に浸透していくことが期待される。
|