今日、大雨や台風、地震などにより発生した、道路や店舗、住宅等の地盤沈下を早期に修正することが望まれている。これまで、業務を止めずに強度を保ちながら短時間に修正工事ができる発泡ウレタン樹脂を用いた工法で多くの要望に応えてきたが、大規模空洞の場合にはウレタン樹脂の使用量の増加に伴い、コスト高になり顧客の要望に応えられない場合があった。またウレタン原料の混合時の発熱により内部温度が上昇し、使用量が多くなるとウレタン樹脂が焦げる問題もあった。
本工法は、ウレタン樹脂に第3成分を加え、ウレタン樹脂の強度、密度を向上させたものを、地盤内部に充填し、地盤の改良を行う工法である。(特許出願済)
この工法を実現するために本技術は、ウレタン原料から樹脂を製造する過程で、安価な材料を瞬時にかつ均一に混合させ、強度を保ちながらウレタン使用率を下げることにより、施工費用の低コスト化、及び内部温度上昇を抑制する新規技術である。
今回、安価な材料とウレタン原料の混合比率を電子制御による電磁バルブで調整できる機能を有した実用化装置を試作する。合わせて、広範囲で密な充填を可能とするウレタン樹脂の流動性を向上させるため、原料の粘性や発泡倍率の改良も行う。さらに混合比率を調整できることにより樹脂の比重も制御可能となる。
本技術により、本工法の従来の特長を活かしつつ適用範囲がさらに広がり、特にゲリラ豪雨等の自然災害からの早期復旧など社会的貢献も大いに期待される。
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