新技術開発助成

第94回新技術開発-09

PET装置応用に向けた新規高速型GAGGシンチレータの実用化

技 術 開 発
契 約 者
株式会社C&A
代表取締役 鎌田 圭
所 在 地
宮城県仙台市
技 術
所 有 者
東北大学
技 術
開 発 者
上記技術開発契約者に同じ

技術開発内容

  放射線を可視光に変換するシンチレータは医療、高エネルギー物理学、放射能安全チェックなど、様々な用途での重要な材料として実用化され、時間分解能、感度、素子の寿命など物性面での改善が求められている。今回実用化を目指す新規高速型GAGG シンチレータは、特に海外メーカーに独占されているPET用シンチレータ市場への展開を狙う。
 従来材のLYSOシンチレータに対し、発光量を約2倍,エネルギー分解能を2倍、さらに高額な希少元素であるLuを含まず自然放射能が無いという、保有している独自の材料技術をベースに、新たに共添加材を用いてPETに重要な特性の時間分解能もLYSOより優れた高速型GAGGの開発・実用化を行う。また、コストがLYSOの50〜70%に低減可能なことも大きな競争力である。
 先に述べたPET用シンチレータ市場開拓に加え、高速型GAGGを開発して国内PET装置メーカーに提供することにより、PET装置の核となるセンサを国内調達して搭載できる国産のPET装置の開発が容易となり、現在、大きなシェアを占めている海外のPET装置メーカーの勢力図に一石を投じることも期待される。


図

図