新技術開発助成

第98回新技術開発-08

不妊治療凍結保存タグ並びに個体管理システム

技 術 開 発
契 約 者
株式会社 77KC
代表取締役 小松 弘英
所 在 地
神奈川県大和市
技 術
所 有 者
株式会社 77KC
技 術
開 発 者
株式会社 77KC
副社長 澤 勉

技術開発内容

 体外受精、顕微授精等の高度生殖医療の治療件数は近年急増しており、今後も急拡大が予想されているが、手書きによる検体管理など、機械化自動化が遅れているのが現状である。ICタグによる管理は有効と考えられるが、液体窒素温度(-196℃)下で凍結保存された検体をその温度のまま管理できる、安定に極低温動作が可能な超小型のICタグとそれによる管理システムはこれまで開発されていなかった。
 申請社は量産性の高い積層基盤タイプのインレット、超小型化、タグの同時成形技術を開発することで同社が独占的に保有する-196℃対応のICタグ技術をさらに進化させるとともに、極低温のICタグをそのまま読み取るリーダのアンテナ、画像認識によるクリーンベンチでの検体管理技術などを併せて開発することで、高度生殖医療業務のトータルソリューションシステム「Stork Navigator」として不妊治療市場に投入する予定である。
 少子化問題が大きな社会問題となっている日本において、高度生殖医療の高度化は喫緊の課題である。開発する当該システムは、患者の安心安全の確保、現場スタッフの労働負担の軽減、病院経営の効率化等に大きく寄与することが期待され、また、当該技術はIPS細胞やES細胞における再生医療や、病理検体、細菌等の凍結保存分野においても広く活用が期待される。

図