新技術開発助成

第99回新技術開発-01

伝達効率98%以上を有する磁気ギアの技術開発

技 術 開 発
契 約 者
株式会社 プロスパイン
代表取締役 小林 敬
所 在 地
宮城県大崎市
技   術
所 有 者
株式会社 プロスパイン
技   術
開 発 者
株式会社 プロスパイン R&Dセンター
取締役 センター長 操谷 欽吾

技術開発内容

 従来の磁気歯車では、動力の伝達に寄与していない磁性体が存在し、大型で伝達トルクが低く、伝達効率が上げられなかった。
 今回対象とした磁束変調型磁気歯車では、全ての磁石が動力伝達に寄与するため高トルクの伝達と共に伝達効率を高めることができる。
 磁束変調型磁気歯車の基本構造は、駆動軸、従動軸のそれぞれに接続された複数の外周側磁石、複数の内周側磁石と、外周側磁石と内周側磁石の間に介在するポールピースから構成されている。そして、伝達効率を高めるため、磁石の分割、ヨークの積層構造化により渦電流損を減少させることをすでに実施している。今後は、さらに、ポールピース形状の最適化、整数でない変速比の選択、実用化した際の製造容易な構造による特性変化の確認を行い、伝達効率を高めた実用機を製作する。特に、磁場解析により、磁気回路、変速比の最適化を図る。
 この磁束変調型の構造の特徴である駆動側回転体と従動側回転体間が非接触で、磁石間にポールピースが介在している点を生かし、ポールピースを隔壁として使用することで、駆動側或いは従動側を密閉構造とし、例えば水中で使用される潮流発電機、深海作業船などの室内と室外の動力伝達機構に用い、動力伝達機構のメンテナンスフリーを図ることができる。

図
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