助成テーマ完了認定企業紹介 009
第82回 平成20年度第2次助成テーマ
|
開発技術の概要 |
||||||||
鉄筋コンクリート構造の梁に配管用貫通孔を設置するための新技術。従来は「ボイド」と呼ばれる紙製の仮設型パイプ、あるいは「スライドスリーブ」と呼ばれる亜鉛板金製の組み込み型パイプの設置が選択されてきた。近年の耐震設計基準の見直しや、強度信頼性の向上などの社会的要請に対応して、貫通孔近傍の鉄筋密度増加が求められる傾向にある。 これらの背景からコンクリートを流し込む最終現場での貫通孔設置作業は困難になる場合が増加し、従来のパイプ型スリーブを用いる施工では「丘組み」と呼ばれる別の場所でユニットを組んで現場に持ち込む作業に頼らざるを得ない状況である。施工ミスの確率も増え、工事日数、費用への跳ね返り、資源の無駄使いにもつながっている。 このような問題点を解決すべく、「早く・正しく・楽に・工夫する」をコンセプトに開発いたしました。
|
これからの計画 |
実用化に向けての課題としては、業界が直面している「CO2削減問題」「地球温暖化防止」「ゼロ・エミッション」を考慮した製造業としての取り組みと考えています。 実用化には、リサイクル品であり、リユースを可能にした製品を目指します。差し当たりコストについて、市場に導入可能な安価なコストが不可欠でありますが、当該製品は少量生産ではコスト抑制は困難です。そこで、実用化を進める達成方法としては、当該製品をベースにその他の使用用途に活用できるようにシリーズ化を行うこと。当該製品は「鉄筋コンクリート梁」部分に活用する製品だが、床・壁等に活用できるように改良する。或いは、他の部材と組み合わせて活用するなど、そもそも「新発想モジュール形スリーブ」の活用レパートリーを創作し、製造コストの抑制を図ることと考えています。また施工者(使用者)が導入の動機として、繰り返し使用できて且つ便利であると評価をいただける製品に仕上げることと考えています。 |
企業からのお願い |
当該製品は、建設・土木現場内で使用している単なる「使い捨てスリーブ」に替わるような些細な製品ですが、「地球温暖化防止」という主題について、本件をきっかけに建設業界の「ゼロ・エミッションを目指し、具体的なエコ活動」の一助となるよう努めたいと考えています。 |
|