助成テーマ完了認定企業紹介 010
第82回 平成20年度第2次助成テーマ
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1. | 電磁超音波共鳴(Electro-Magnetic Acoustic Resonance:EMAR)法による弾性定数 (Cij)解析装置の概要 図1にCij解析装置の外観状況を示すが、大きくは共鳴スペクトル装置・真空加熱容器・静磁場(永久磁石)・動磁場回転機構などから構成されている。表1に各部の主な仕様を示す。 |
2. | 弾性定数Cijの求め方 直方体試料の振動モードは8種類存在し、Cijと相関がある。そして、これらの振動モードはそれぞれ固有の共鳴周波数で振動をすることから、「測定」と「計算」の共鳴周波数を合わせることにより、Cijを求めることが可能である。 具体的には、共鳴スペクトル装置によって「測定」した共鳴周波数と予め仮定して求めた「計算」のそれがほぼ等しくなるまで繰り返し演算を行なうことによって、Cijを逆解析する。 EMAR法は、振動モードの特定が難しいとされるRUS(Resonance Ultrasound Spectroscopy)法と異なり、8種類の振動モードのうち呼吸振動とずれ振動を使用して 「測定」と「計算」の振動モードを合致させるところに特徴がある。(図2参照) |
これからの計画 |
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新材料が開発されると先ず基本的な物性値の一つである弾性定数が測定される。これは、弾性定数が工学的にも物性研究においても重要な役割を担っているからであると考えられる。また、弾性定数や内部摩擦(超音波減衰)は結晶性を反映していることから、材料劣化評価の指標になり得る可能性がある。この様な背景から、受託試験の取り組みによる本解析装置の認知度を高めるとともに、下記分野への拡販活動を展開していきたい。
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企業からのお願い |
大学や公的研究機関及び民間会社の研究部門などにおいて本解析装置が採用され、間接的 にではあるが、CO2の削減や省エネルギ・省資源の推進に寄与し、社会の進歩発展に貢献できればと祈念しております。 |
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