本技術開発では、弊社が独自に開発した高速CdTe半導体製フォトンカウンティング検出器を歯科用パノラマ断層装置に適用し、トモシンセシスの技術を応用し、口腔部全体の画像焦点位置を三次元的に把握する技術を考案し、パノラマ画像を三次元表示することに成功しました。
いずれの技術も世界で初めての独創的なもので、以下の画期的な特徴を持ちます。
(1) 患者のX線被曝を従来装置の1/3〜1/4程度に低減することが可能になる。
(2) 現状のパノラマ装置では不可能であった距離、角度計測が5%以内の精度で行える。
(3) 階調性が豊かで画質がボケないため、鮮明で診断のし易い画像が安定し得られる。
(4) 直交撮影と組合せ、口内撮影の代替えとしての精査の目的でも使用可能である。
歯科X線診断機器において、今回開発した技術は、歯科用CTが開発されて以来の技術革新で、今後本技術の進化で、現状の歯科診療所のワークフローを、根本から変える技術が確立できると確信しています。
図1には従来検出器とフォトンカウンティング検出器の比較、図2はパノラマ撮影用のフォトンカウンティング検出器、図3にパノラマ画像の三次元投影の原理、図4は歯列に三次元投影を施した例、図5にはパノラマ画像例、図6には図5のパノラマ画像を3次元表示した例を示す。
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