新技術開発助成

助成テーマ完了認定企業紹介 038

第98回 平成28年度第2次助成テーマ

完了認定 平成30年2月
代表取締役 南部 修太郎
代表取締役
南部 修太郎
企業名 株式会社アセット・ウィッツ
会社概要 資本金 :2,000万円
従業員 :5名
事業内容 ・ 新規事業開発&ベンチャーのプロデュース・育成
・ 大学の研究成果の技術移転&産学連携推進
・ 台湾への事業展開支援、他
助成テーマ名 パイプ内面目視検査の自動化技術の実用化開発

開発技術の概要

目視検査は、様々な高品質部材の製造現場で実施されていますが、1)工数がかかる、2)検査員の検査技能向上に時間がかかる、3)人間の官能検査のため良否の判断基準が曖昧、4)品質向上のためのデータ蓄積が不可能等の理由から、その自動化は、我国の製造業における生産性向上の最重要課題になっています。
例えば、様々な樹脂パイプメーカや鋼管メーカの製造現場でも、パイプの内面検査は、依然として目視検査で行われています。これは通常のカメラでは合焦点領域が短いため、長い領域にわたって、自動化に必須の鮮明なパイプ内面の画像取得が難しいためです。
(株)アセット・ウィッツは、 (公財)新技術開発財団から助成を受け、北陸先端科学技術大学院大学他と共同で、コスト性能比に優れた独自技術「汎用高速可動焦点法」により、世界で初めてこの課題を解決した、様々なパイプに対応可能な高性能内面傷自動検査技術の開発に成功しました。また試作したパイプ内面自動検査装置デモ機を使い、マーケティング活動を開始しました。
この自動化技術は、その独自光学画像取得技術や独自画像処理技術を核に、他の様々な目視検査等の自動化技術への展開が可能であり、今後、様々な我国の製造業の生産性向上に、大きく貢献するものと期待されます。

<新規性>
可動焦点型ズームレンズ付カメラで、複数枚のパイプ内面画像を取得し、それらの合焦点領域を切り出して、並列で高速画像処理し良否判別するパイプ内面傷自動検査技術。
従来のパイプ内面にファイバーカメラを挿入する方法に比べ、格段に高速、低コスト。
<特長>
構造が簡単で、高速、低コスト。(特開2016-090293)
 ⇒ 特に細長いパイプの内面傷検査に有効。
分散/並列画像処理技術により検査速度を高速化(特願2017-002558)
 ⇒ 10秒/本の高速化を可能に。
新しい管端画像制御技術により自動検査装置を汎用化(特願2017-110374)
 ⇒ 機種切り替えを容易にし、様々なパイプの内面傷自動検査装置に対応可能。
 ⇒ 遮光機構を不要に。小占有面積化でき、装置の設置や移動が容易に。

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これからの計画

試作したパイプ内面自動検査装置をデモ機として、本自動化技術を、樹脂や鋼管、銅管等のパイプメーカにご紹介し、様々なニーズに柔軟に対応して「目視検査の自動化」事業を推進します。また更に技術を進化させ、コスト性能比の一層の向上を目指します。
「目視検査の自動化」事業の展開は、まずこのパイプ内面目視検査から開始しますが、順次、様々な部品の外観目視検査の自動化や、医療画像診断の自動化にも展開を図ります。

企業からのお願い

本パイプ内面自動検査装置は、様々なパイプ毎に、検査仕様や製造現場に合わせる必要がありますので、本技術のコア部分は共通になりますが、基本的には標準品としての販売は行わず、お客様毎の受託開発になります。
またデモ機は4m長パイプ用で試作していますので、サンプルパイプによるデモ機での可能性確認実験では、パイプを4mに加工して頂ければ自動運転での確認が可能です。良否画像の確認だけでよければ、4m以下に加工して頂ければ可能です。
目視検査の自動化をご検討の方は、是非、お気軽に、何でもご相談ください。



問い合わせ先 E-Mail:sh-nambu@asset-wits.co.jp
TEL:075-681-7825
FAX:075-681-7830
URL:http://www.asset-wits.co.jp