助成テーマ完了認定企業紹介 043
第99回 平成29年度第1次助成テーマ
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開発技術の概要 |
タングステンを多く含む超硬合金は産業界で耐摩耗性が必要な切削工具や金型に採用されているが、曲げ強度が十分でない事や、コストが高くなる為、鋼にとって代わるまでには成っていない。カッター刃のような薄い商品は使用時の曲げ応力で割れやすい為、ろう付けで鋼との複合材料とする方法もあるが、形状が複雑化し厚さも厚くなるため解決策とはなっていない。現状で多くは鋼を加工して使用されている。そこで、我々は独自に超硬合金圧接技術を開発した。これは焼入れした鋼の表面に超硬合金を吹き付けて出来た母材に、特殊な工具を用いて高温、高圧を掛けて超硬合金を圧接する技術である。圧接された超硬合金層約0.6mmは基材の鋼に接合され、その接合強度はろう付け強度の2倍近くになる。また、超硬層内のバインダ金属(Co,Ni等)は200nmと超微細化しており、強度が通常の焼結超硬に比べ20%程度高くなる。この技術を応用して樹脂フィルム等のシートをスリットするスリッター丸刃を開発した。装置に取り付ける部分は鋼を使い、外径部片肉0.6mm圧接超硬合金にする事で、曲げ応力に強い超硬合金の円柱素材が出来上がる。その素材から薄い円盤をスライス加工してスリッター丸刃に仕上げたものです。
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これからの計画 |
・フィルムのスリット加工用刃物の販売。 ・超硬合金圧接大型ロールの実用化 ・手道具としてのロータリー丸刃の販売 |
企業からのお願い |
今まで超硬合金を使いたいが、難しいとあきらめていたユーザー様、超硬合金を使っているが割れるリスクが多いユーザー様、耐食性と耐摩耗性を同時に持たせたいとお考えのユーザー様、あらゆる困った悩みをご相談ください。
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