助成テーマ完了認定企業紹介 044
第100回 平成29年度第2次助成テーマ
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開発技術の概要 |
昨今、IoTの進展やスマートフォンをはじめとした電子機器の高性能化、小型化、軽量化が急速に進行しており、これに伴ってそれらの部品についても小型化、薄型化が強く求められています。 そのためこれらの部品を大量にかつ均一にめっき処理を施すことを可能とする、技術開発の重要性が高まってきています。 このような背景を踏まえて、本技術開発ではサイズが約1mm角、厚みが数十μmの次世代小型・薄型電子部品を一度に50万個〜150万個処理し、ナノメートルオーダーの均一な金めっき皮膜を形成する技術の確立を狙いといたしました。 現行技術においては何によって品質が変動しているか特定することができておらず、安定した高い品質を得られずにおりました。(合格率20〜80%の間で変動) 本開発においてはめっきで使用するバレルの形状、材質、めっき条件(電流、時間)、めき液濃度などを検討し、品質に影響を与えているファクターを特定することができました。その結果、高い合格率90%以上で安定して生産できる仕組みを確立いたしました。 本開発により小型・薄型の電子部品に対して、均一なめっきと安価な大量供給が可能となり、現代技術を支えるエレクトロニクス、インターネットなどの進展を下支えすることにつながると期待されます。 |
これからの計画 |
今後はめっき液濃度、電流、時間の条件について更に条件を振り、各項目における管理幅の明確化、最適な条件を見極める検討を行って、外観検査合格率99.5%を目指します。また、更に小型、薄型の電子部品への展開を進めてまいります。 |
企業からのお願い |
『微細部品へのめっき』 世界最高レベルの品質です。弊社は線径13μmのコイルスプリングや外径70μmの髪の毛よりも細い極小ピンなど、微細部品のめっき加工を得意とし、素材の状態にあった条件の設定で作業を行い、品質の安定とお客様に満足していただける製品を提供致します。 弊社ではニッケルめっき、銅めっき、錫めっき、金めっき、銀めっき、ロジウムめっき、パラジウムニッケルめっき、無電解ニッケルめっきなど各種めっきラインをご用意しております。また、試作開発専用のラインを設置しており、多種類のめっき処理に対応できるほか、特殊めっき処理、特殊素材へのめっき等、お客様からのニーズに迅速かつ幅広く対応可能です。 本試作開発同様お客様のご要望に合わせ試作開発から量産まで承っております。本技術の応用や他社で処理が難しいと断られたものなど、めっきのことは何でもお問い合わせご相談ください。 |
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