弊社は青果物の計量作業を効率化する手動式の組合せ計量機「テーブルコンビ」の製造販売を行っています。その軽量コンパクトなボディにより、路線便でのメンテナンスを可能にしたことで日本国内全域にシェアを拡大しているところです。納品時には産地へ赴き現地の声を聞き入れながら開発を続けています。
現在の日本は世界でも有数の少子高齢社会であり、多くの産業・業種において労働力不足が深刻化しています。そのような中、農業では人手不足が一段と深刻さを増しており、作業の機械化や省力化を望む声を多く聴くようになりました。
これまで、組合せ計量により自動化されている青果物はピーマンなどがありましたが、ほうれん草などの軟弱野菜の計量は自動化されていません。その理由は、計量した軟弱野菜をピーマンの自動計量機のように落下させて排出すると、バラバラになってしまうからです。
そこで、弊社では独自の技術によるフレキシブル排出機能を用いた半自動式の組合せ計量機「テーブルコンビpro」を開発いたしました。さらに今回の開発ではより省力化へと資するため、軟弱野菜を定量に計量したのち、自動包装機に自動投入までのシステム(自動計量包装システム)を構築し、作業効率を6.6倍(計量作業者6名を1名に削減)にすることを目標といたしました。
自動計量包装システムを構築するためには、「テーブルコンビpro」から排出されたほうれん草の束を時計回りに90°反転し、根本方向への搬送に切り替える必要があります。
まずは半自動計量機「テーブルコンビpro」で軟弱野菜を定量計量し、揃えて排出(20回/分)します。その後、間隔制御コンベアで軟弱野菜のピッチを揃えることでタイミングホッパへの投入タイミングを取りやすくし待機時間を減らすと同時に、タイミングホッパに重量チェック機構を組み込むことで計量ミスのチェックを行う機能も搭載しました。そして、タイミングホッパから排出後の縦方向コンベアへ落下させる(乗り継ぎ)際は、縦方向排出コンベアを停止し、落下完了後に運転を開始する間欠動作をさせることにより、軟弱野菜がバラバラにならないように調整を行います。そこから、幅寄せコンベアで広がっていた軟弱野菜の幅を狭めて自動包装機へ送り込むようなラインを構築しました。
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