助成テーマ完了認定企業紹介 058
第107回 令和3年度 第1次
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開発技術の概要 |
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自動車メーカーや関連部品メーカーでは、スプレーによる塗装が広く行われている。大気汚染を防ぐため、塗装ブースの排気を水シャワーに潜らせ塗料粉を塗料汚泥として回収している。この大量に発生する塗料汚泥の焼却処分がコスト、CO2排出、臭気の面で問題になっている。弊社はこの塗料汚泥を摩擦熱のみで効率よく乾燥させ、再利用できる装置を長年開発してきた。開発した既存の装置は摩擦乾燥を行う際に400Vの電源を必要としている。400Vの電源設備は限られた大手の工場にしかなく、実用化や普及の障壁となっている。 そこで助成事業を通じて、国内に広く普及している200V電源で塗料汚泥を摩擦乾燥処理ができる装置の開発に挑戦し、回転翼の改良による効率向上・モーターの定電流駆動による最大電流抑制・投入する塗料汚泥の定量化による負荷抑制によって、200V化及び電力効率化に成功した。これにより、装置導入の敷居を下げ、機械を広く普及させて、カーボンニュートラル社会の実現に向けて大きく貢献することが期待できるようになった。
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これからの計画 |
現在引き合いのあるお客様からの要望に応えられるようさらなる能力アップと高い耐久性を実現し、装置の有益性の認知拡大を図り全国に展開予定。また含水率が高く焼却処分に困難が伴う食品残渣や、食用玄米の粉体化などの新しい分野への本技術の応用も進めている。 |
企業からのお願い |
摩擦乾燥機DRY-Eは摩擦熱を利用して乾燥させる環境にやさしい新しい乾燥機です。廃棄予定のおむつ、汚泥、食品等を通常より高効率に乾燥処理することができます。 本装置は様々な物に応用の可能性もありますので、「もしかしたら使えるかも」というような案件がございましたら、お気軽にご連絡頂けましたら幸いです。また弊社はSBT認証を取得し、環境事業に関わる各種ご提案や共同開発なども行いますので、是非一度ご相談下さい。 |
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