新技術開発助成

助成テーマ完了認定企業紹介 071

第108回 令和3年度 第2次

完了認定 令和6年8月
代表取締役 白倉 明
代表取締役
白倉 明
企業名 株式会社アーティエンス・ラボ
会社概要 資本金 :500万円
従業員 :4名
事業内容 ホログラム、及び、電子機器の研究開発、企画、設計、製造、販売等
助成テーマ名 導光板型ホログラムの量産化技術開発

開発技術の概要

透明なガラスやアクリルなどに、必要なときにだけフルカラー3Dホログラムを表示できる「WOWGRAM Light Guide」を量産する技術を開発しました。

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開発の背景

これまでのホログラムは、お札などに採用されているように、光を手前から照射して観察する反射型(フロントライティング)が一般的で、照明条件によって画質が変わってしまうという問題がありました。これに対して、ホログラムの基材の内部を全反射する光で照明する導光板型は、外光の影響を受けずに常に良好な条件で再生でき、反射型とは異なる応用が考えられます。弊社では、反射型のみならず、導光板型のホログラム、それを高画質再生できる照明技術も開発し、2021年学会発表しました。応用分野は、車載ディスプレイ、遊技機演出、非接触タッチパネル用空中像表示をはじめ、様々な情報表示、加飾、演出、広告、看板など、多岐に渡り活用が可能です。
この技術は、3Dコンファレンスにて優秀論文賞受賞、International Display Workshops国際学会招待講演のオファーを受け、また2022年に東京ビッグサイトでの先端デジタルテクノロジー展で試作品を展示したところ、多くのお引き合いをいただきました。
そこでのご要望は、「量産供給」です。導光板型ホログラムは、反射型とは異なる原理で製造する必要があり、難易度も高いため、これまで高画質なホログラムを生産性高く安定して作れる技術はどこも成功していませんでした。
弊社は、市村清新技術開発助成を受けて、世界でも類をみない導光板型ホログラムの量産技術や工程、評価方法の確立をおこないました。安定性が高く、高精度に高速量産できるプロセス開発をおこない、試作装置を製作し実証し、完了認定を受けることができました。

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これからの計画

現在お引き合いをいただいている分野を中心に、パイロット生産を開始し、早期にお客様に供給できるようにいたします。さらなる画質・品質の向上やご要望に応じたカスタマイズをおこなうことにより、市場創造・拡大を図り、生産性改善によるコストダウンも進めていきます。
また、本事業の採択時には記録済の3D画像ホログラム(Type S)をその照明デバイスとともに量産できる技術として開発計画を立案、遂行しましたが、その後並行して動画像を透明板に表示できるデバイス(Type D)も独自開発したので、Type Dのデバイスを高性能化して実用化する開発もおこなっていく予定です。

企業からのお願い

弊社は、最先端のホログラム技術等を駆使して、人々の生活に明るさや彩りをもたらす新しい商品やサービスを創造し、実用化までを目指す企業です。今回、市村清新技術財団様から助成いただいた事業は、世の中の全ての透明板をディスプレイに変えることができる画期的な技術で、現実世界と仮想世界を融合させるデバイスとして活用いただけるものと思います。市場を創造していくにはニーズ側からのご意見・ご要望がとても重要となります。ご興味持っていただけた方、是非お気軽にお問い合わせください。
また、本事業に限らず、ホログラムや光学技術に関連した受託研究開発も承ります。ご要望をお聞かせいただければ幸いです。



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