助成テーマ完了認定企業紹介 072
第112回 令和5年度 第2次
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開発技術の概要 |
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本開発では、保冷ボックス外部に本体を、保冷ボックス内部に1〜3つの温湿度センサーを取り付けるだけで、保冷ボックス内部の管理温度が現在の外部温度の状態ではどのくらいの時間で逸脱するかを予測できるようにしました。 従来は、サーバー上に事前に用意された評価データやシミュレーションデータと、輸送中の実測データを照合して予測を行うシステムが存在していました。しかし、本開発技術では事前準備を必要とせず、単に保冷ボックスに取り付けるだけで予測を行うことが可能になりました。実際に測定した保冷ボックス内部の管理温度の逸脱時間と、本開発技術による予測時間との差はわずか約5分程度であり、使用した保冷ボックスでは高い精度での予測が可能であることを実証できました。 さらに、保冷ボックス内部の温度分布のバラツキによる影響を最小限に抑えるため、3つの温湿度センサーを設置できる構成としました。各センサーを識別しやすくするために中継器を開発し、安定したデータ取得を実現しております。温湿度センサーは、−40℃から+85℃の温度範囲および5%rhから95%rhの湿度範囲に対応し、高精度かつ高速応答でディジタル出力することができます。
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これからの計画 |
今後は、さまざまな保冷ボックスや条件下での実験・検証を進め、技術の実用性と汎用性を高めていきます。特に、医薬品輸送管理市場への参入を視野に入れ、プロモーション活動を強化していく予定です。 |
企業からのお願い |
弊社は、精密なセンシングと明確な根拠に基づく演算処理により、高品質なデータをリアルタイムで提供する革新的な製品を開発するハードウェアベンチャーです。資金やリソースが限られているため、特許の実施権供与、共同研究開発、または応用開発の委託なども検討しております。ご関心をお持ちなりましたらご検討のほどよろしくお願いいたします。
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