復興支援新技術開発-04
フープ状 金属箔 超精密鏡面加工
技 術 開 発 契 約 者 |
株式会社 ティ・ディ・シー 代表取締役 赤羽 亮哉 |
所 在 地 |
宮城県宮城郡 |
技 術 所 有 者 |
赤羽 亮哉 |
技 術 開 発 者 |
上記開発契約者に同じ |
【技術開発内容】 |
本助成企業は鏡面加工をはじめとした各種素材の超精密加工において業界トップレベルの高い技術力を有している。3月11日の震災においては、工場建屋、設備に大きな被害を受けたが、同社の得意技術を活かして、近年需要が急速に高まっている表面をナノレベルまで超精密鏡面加工した長尺テープ状金属箔を商品化し、復興を目指す。 本技術開発においては、同社において蓄積してきたラップ研磨加工に関する独自の技術ノウハウを活かして、長尺テープ状金属箔を面粗さシングルナノレベルにまで連続的に自動鏡面加工する装置(図1)を開発し、「超精密鏡面メタルフープ」を実現する。具体的にはゴム製ローラーと4軸の研磨ヘッドの間にフープ状金属箔を挟み、研磨剤スラリーを供給しながら、研磨ヘッドの回転と左右への揺動、金属箔の正方向への送りにより、超精密鏡面加工を実現する計画であり、本技術の開発により、超精密鏡面加工された金属箔を100メートルに及ぶフープ状ロールとして供給することが初めて可能となる。 超精密鏡面加工された金属箔は、シリコン半導体を代替するメタルウエハ、MEMSデバイス用メタルミラー、燃料電池用水素透過膜など、半導体、自動車、ディスプレー、電子機器、エネルギー関連などの幅広い先端技術分野での用途開発が見込まれている。本開発により生産性、取り扱いやすさの観点から大きな利点がある金属テープロールとして供給されれば、さらに大幅な需要拡大につながる可能性を秘めている。 |