復興支援新技術開発-06
汎用型LTGA 温度センサーシステム技術開発
技 術 開 発 契 約 者 |
株式会社 福田結晶技術研究所 代表取締役 福田 承生 |
所 在 地 |
宮城県仙台市 |
技 術 所 有 者 |
株式会社 福田結晶技術研究所 |
技 術 開 発 者 |
上記開発契約者に同じ |
【技術開発内容】 |
近年、液晶表示装置の基材(ガラス)の大型化が求められ、その焼成炉も大型化してきている。そのため、焼成炉中の温度分布を詳細に測定し品質向上を図る必要があるが、熱電対を用いた多点リード線の束による熱擾乱のため、正確な温度測定に大きな課題がある。 本技術は、このような課題を解決するために、高温域でも相転移点を持たず(1000℃までの発振を確認済)、Q値が高く、水晶の約5倍の電気機械結合係数、エージング特性が水晶並(1.6ppm/年)、温度特性600ppmであるガレート圧電結晶LTGA(図1)を振動子として活用し、その共振周波数の温度依存性を積極的に利用している。開発する温度センサーシステム(図2)は、送受信アンテナ(ループアンテナ)と電磁界結合している複数のセンサセルで構成する。センサセル毎に異なる共振周波数を設定しておくと、各共振周波数で送信電力が吸収され反射電力が急峻に変化するので、受信電力の共振周波数変化からセンサセル毎の温度情報を得ることが可能になる。 LTGA温度センサーシステムにより、高温(〜300℃)環境下で無線かつ多点測定が可能になり、高温のベルトコンベアー炉を用いた製造工程、半導体製造装置のように比較的高温での熱処理を要する産業においても広範囲な領域の温度分布を高精度に測定できる。その結果、エネルギー利用効率向上に貢献できると共に製造歩留まり改善による省資源という視点からも大きな社会貢献が期待できる。 |