復興支援新技術開発-02
高耐熱LED用蛍光体スクリーンインキ及び印刷技術の開発
技 術 開 発 契 約 者 |
加美電子工業株式会社 代表取締役 早坂 裕 |
所 在 地 |
宮城県加美郡 |
技 術 所 有 者 |
加美電子工業株式会社 株式会社 日本セラテック |
技 術 開 発 者 |
加美電子工業株式会社 執行役員 福原 司 |
【技術開発内容】 |
白色LEDは省エネ・長寿命といった特性から急速に普及しつつあるが、家庭用のみならず、大型商業施設照明、工場灯などでもハイパワーの白色LED照明が求められている。白色LED照明は通常、蛍光体を樹脂で封止しこれをLEDチップ上に設置することで蛍光体を励起し疑似白色光を得る。しかしハイパワーを得ようとするとその分発熱量が増加し、樹脂を劣化させてしまう。そこで、蛍光体部分を耐熱性の高い材料だけで構成する技術開発が待ち望まれている。 本技術開発では、蛍光体を高沸点溶剤に高濃度、且つ、一次粒子まで均一に分散させる最適なインキ化工程、及びその蛍光体インキを無機バインダーと混合適正させ膜厚を精密制御するとともに、ガラス基板へ接着性を付与するスクリーン印刷技術の実用化開発を行う。これにより、従来、有機樹脂が用いられていた蛍光体の固定材料をセラミック成分だけで構成する無機バインダーに変更することで耐熱性を向上させ、LED光源と蛍光体を分離したリモートフォスファー方式のLEDモジュール用蛍光体プレートを作製することができる。 本技術開発により、従来、蛍光体部分の耐熱性が150℃で実用上限界であったものが、300℃以上の耐熱性を実現できることが期待され、ハイパワーの白色LED照明を長寿命化することができる。また、リモートフォスファー方式により、従来の点光源から面光源になることでマルチシャドーにならず光の質も向上し適用範囲も広がる。さらにスクリーン印刷技術の適用により低コストで量産性の点でも有利であり、今後、益々適用範囲が広がるLED照明の普及促進に寄与し、省エネへ大きく貢献できるなど社会的価値の面でも期待される。 |